深津絵里さん 女優
雑誌「@SHIBUYA PPP」の連載企画、「植林対談(コーディネート:柘植伊佐夫さん)」に
登場していただきました。
明治神宮に行き、ドングリの苗をいただいて、縁の場所に植え替えるというものです。
当日は雨でしたが、それはそれで、雑誌的には問題ありませんでした。
雨は大地の恵みですし。
ただ、大変だったのは、深津さんです。
ホントにすいませんでした。
僕らは、インディーズマガジンで、それを標榜してもいたので、
スタイリストさんもつかなければ、ヘアメイクの人もいません。
この時、深津さんは、ご自分の服でいらっしゃり、ご自分でメイクをされたそのままの状態です。
雑誌の編集方針として、なるべく加工をせずに、現場の雰囲気そのまま、
出来事の気配や実情をそのまま誌面にして、読者と共有するというものを実践中でした。
そして当日、けっこうな量の雨が降っています。
しかも取材内容は、外に出て、苗をもらって植えるなどという無謀なものです。
いくら編集部が傘をかざしても、深津さんを雨から完全にかばうことはできません。
濡れてしまいます。
撮影が終了して屋内に入ると、
深津さんは、
誰にも言わずにそっとご自分で化粧室に入って、メイクを直されていました。
かといって不機嫌になってしまうのかというと、そういうことはまったくなく、
たぶん、知り合いの柘植さんがそこで全体を仕切っていてくれたからだと思いますが、
対談取材も円滑に進み、無事すべて終了しました。
映画『博士の愛した数式』にも、寺尾さんの相手役として主演されていましたが、
とても素敵な存在感と演技でした。
見ていて、深津さんそのものという感じがしました。
言葉はくだけすぎていて失礼かもしれませんが、
"不思議ちゃん”的な個性と長所が、うまく出ていました。
それが役柄と内容にぴったりでした。
取材の場でも、彼女がそうであったことを、思い出します。
深津さんが当日、拾ってきたドングリの実。